ミニドラSOS!……を観て思ったこと

ドラえもん好きなんだよ、悪いか。
ミニドラSOS!と言えば未来ののび太ジャイアンスネ夫の息子が間違って送られてきたミニドラといろいろやらかしててんやわんやの話ですけど、この共の頃重ね重ね観ていたのでだいぶストーリーは覚えていて新鮮味はあまりありませんでした。
全体を通して思ったことは、ミニドラが可愛すぎて吐きそうになったってコトぐらいなんですけど、実は最初の方で気がかりなことに気付いて、それを今日お話ししようかなと。


先ほど言いましたがこの映画、のび太が大人になった未来の話で、のび太が小学校に通っていたのは大体80年代のこと。まあ大人になるのは大体00年代というのは予想が付くんですけれども、驚いたのはこの映画の最初に出てくるテロップが示していたのは、「2011年」。そう、今年なんですよ!
Wikipediaによると、この映画が制作されたのは1989年、つまり80年代の終わりですね。その時代に作られた、未来予想図を描いた映画をその年代と同じ年に観るとは……あの、年代のことは全く憶えてなかったのでこれは全くの偶然です。
そうなると、一度観た映画も視点を変えて観る気になる。「一体80年代の人間が思い描いていた未来予想図は、実在の未来とどれほど違うものなのか?
とりあえず、ミニドラは22世紀の回し者(?)なのでそれは念頭から外すとして、のび太が大人になった2011年を念入りに見てみる。立ち並ぶ住宅、ビル、どこまで行ってもビル、住宅、ビル……おいちょっと待て、ここは新宿かっ!?
建築描写が少し近未来的なのには目をつぶっても、こんなに住宅やビルが立ち並んでる所なんて新宿とか23区あたりに行かないと……と思って気がついた。ああ、ジャイアンのスーパーの割とすぐ近くに東京湾があるじゃん。新宿かそのあたりだココ。
とはいえ、リアリティがあるのはラグビージャイアンのスーパー、公園、ぐらいか……。インフラとかその辺りなんかにはなんか明らかに反重力使ってるだろって思うような車とか走ってたし、デパートに食品自販機とか、皆無ではないかもしれないけどそんなにないんじゃないか。明らかにおかしいのはのび太が息子に持たせたビー玉の発信器。お前らはスパイかなんかか!あんな小型発信器ハードオフに行っても売ってないぞ。
よく、映画とかが想像した未来予想図が明らかに現在の科学レベルを凌駕しているっていうのはよくありますけど、この作品も控えめとはいえその傾向が強いようです。そりゃ2001年宇宙の旅とか冗談も休み休み言えレベルのやつはあるけれども。スネ夫の息子が使ってたレーザーナイフとか、スネ夫が寝てた昼寝ポッドとか、スネ夫んちの玄関とか……もしかしてスネ夫は富豪だから別格?


こういう未来予想図があまりアテにならないのは、インフラとか整備に時間がかかるものって基本的にメンテナンスしつつ何年も使い回していることがあるから、あまり都市の見た目は変わり映えしないんですよね。だからきっとこれから2050年とかの未来予想図を想像しても、実際は今とあまり変わっていないと思うんですよ。テクノロジーは日々進化しているかもしれないけれど、高々40年そこらで爆発的に普及するようなものってそうそうないだろうし、「あんなことやこんなことができるようになる!」とは思ってもそれは技術レベルの話で実用にはまだ時間がかかる、しかもそれが家庭用(コンシューマ)になるってコトを考えると、まだまだ全然先の話だと思います。少なくとも俺が生きている間にドラえもんはできないだろうね。できたとしてもお世話ロボットとして世に輩出されるのはそれこそ22世紀の話になるだろうよ。東京電気大学あたりやらかしそう。


そんな、未来予想図に対するお話でした。タケコプターは一応実用段階にあるって話はどっかで見た。