最近YouTube見る機会増えたと思ったら

http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20376453,00.htm


なるほど。とうとう権利者団体が動き始めたか。まぁ高校生の考えることですからあまり真面目にとらえなくていいですよ。
まぁ削除祭は今に始まったことじゃないけど、改めて本格的にやり始めるってか。つまり権利者団体は動画サイトの著作権侵害力に気づくのが遅すぎたと。
ニコニコ動画では恐らく、本編が上げられる→サイト内で流行る→それをネタにした動画(MAD)が上げられる、といったプロセスを踏んで拡大化をしていった気がする。MADの他にも「描いてみた 演奏してみた」などの自演動画や空耳字幕などの意図していない(意図した場合もあるが)動画もあるけどね。
本編削除は直結的に利益侵害に繋がるからそれはよかれとしてもMAD作品の大半は原作の断片的材料を用いて作られることが多いから本編の内容がほとんどわからない(わかる奴もあるけどね)作品がほとんどじゃないですか。しかもネタにされるぐらいだからその断片的なネタが面白い、すごいってことじゃないですか。その断片的な情報に興味が湧き(ニコ動的に言えば『釣られる』)、たとえば、好きになる→本物が見たい 聞きたい→本編を買う、というプロセスで顧客が増えると思うんですよね。まぁ根源は絶っておかないとそこで全てを済ます人もいるから本編が消されるのは当たり前のことだとは思うけど。
それをMADも削除対象に入れるって言ってるんだから権利者団体は頭が悪い。一度火の付いたMADを削除すれば、その事に反感を覚えたニコニコ動画のユーザーが権利者に恨み、憎しみを覚えるようになる(ニコ厨は単純な人が多いから)。ニコニコ動画内で不買運動が起こるとも考えられなくもない。しかもMADだから制作者は原作者ではなくニコニコユーザー。削除されたことによって(完成度が高いMADだったりすると)「うp主の時間を返せ!」とか言って不買運動が激しくなる可能性も。しかもそれが火の付いたMADだったら、次の世代のニコニコ動画ユーザーはその系列の作品が削除されてるわけですから知る余地がない。結果的にはMAD削除によって顧客の減少が目に見えてるわけですよ。
だから、著作権侵害動画を削除するなら流行る前に消せと、そういうことですね。それが出来ないならMADは消すなと。敵を増やすだけだから。だからこの権利者団体はこの事態に気づくのが遅すぎたと。今更消しても逆に作用するだけで利益侵害は止められない。むしろ自らの手で利益を捨てている。法に縛られてる奴らってどうしてこうもバカなのが多いのかな。
いやまてよ……記事をよく見たら、削除要請をよこしたのは、「有限責任中間法人日本動画協会(AJA) 社団法人日本映像ソフト協会(JVA) 社団法人日本映画製作者連盟(MPPA)」(本文より引用)の三つの組織。会社ではないじゃないか。
これではっきりした。利益を侵害しているのはMAD動画じゃない。この三つの組織だ!
著作権の侵害は致し方ないとはいえ、利益侵害を訴えるならMAD動画ではなくこの組織自体に発言して欲しい。利益侵害を指摘されたMAD動画は著作権侵害以外は何も悪いことはしていない。むしろ作品の発展に貢献しているとさえ思っている人たちだっている。それを削除するよう申請したこの三つの組織は結果的に原作の制作会社の利益を奪うこととなる。今度は原作の制作会社がこの組織に起訴してくれ。それが嫌だったらこんな会社の利益を失わせるようなダメ組織は今すぐにでも脱退することを勧める。そうしたほうが会社の利益も上がるだろう。


ニコニコユーザーの中には「なんでニコニコだけ……」とか思う人もいるんじゃないかな。それはたぶんニコニコ動画の経営主が歴とした「法人企業」だからではないかと思う。法人企業は公共的な視点からだと容易に監視できるし、そもそもニコニコ動画は急速に巨大化したからいろんな所で話題を呼んですぐに日本中にその存在が知れ渡ってしまったというのがある気もしますね。そうでなかったらこの三つの組織はニコニコ動画に削除申請はだせなかったと思う。だって世界には何億と言う膨大な量のウェブページがあるわけですから。その中の一つの「ニコニコ動画」なんて名前で検索しない限りはどんなに探しても見つからないはず(ニコニコ動画が巨大化していなければね)。それが巨大化しちゃったわけですからもう適当にネットサーフィンしてるだけでも行けるぐらいの領域にいますよね。ここまでくるとさすがの公共団体も黙っていられないってモンです。
だって、自分のホームページに著作権侵害した何かを載せたとしても、それを誰かが「指摘」しない限り、基本的にはバレないでしょう?それと同じように、ある程度の域でしか知れ渡らない所では基本的には著作権侵害しても何にも言われないんですよ。それが急速に巨大化してしまったから今削除祭で盛り上がって(盛り上がってねぇ)るんじゃないですか。
「それじゃあYouTubeとかどうなの?」って思う人もいると思う。僕もこれに関しては正直自信の持てる回答が見つからなかった。zoomeとかだったら一部の人にしかわからないからさっきの理論で事足りるんですが、YouTubeは言わずとしれた大企業ですからね。
僕の考えでは、「YouTubeが海外企業である」ということに一番の理由があるのではないかと睨んでいます。
YouTubeではアニメをはじめとした音楽、一部のMADが見境もなく投稿されているのにも関わらずそのほとんどが削除対象となっていません。これには大きく分けて三つの仮説で説明できます。

  1. アメリカ人の著作権に対する考え方が寛容か
  2. アメリカ人には日本の文化が理解できないので著作権以前に著作権が関わっているのかさえわからないか
  3. 違反動画通報システムがニコニコ動画に比べてほとんど意味をなしていないか

1は前に述べた文章のことをアメリカ人は既に理解しているというものです。しかしこれだと本編動画は削除対象になってしまいますね。これは当てはまってないかもしれません。
2は要するに「日本のアニメがわからない」ということ。これが個人的には一番可能性がありそうな気がします。そうでもなければ本編動画はとっくのとうに消えてると思いますし。それ以前にYouTubeは以前のJASRACみたいにアニメの団体とも契約を結んでるとか……それは調べてないのでわかりませんが。
3は動画ページを見ればわかると思いますが、何も触らず見る限りだとどこにも「違反(不適切)動画として通報する」という項目がありません。実際は「フラグ」というものがそうなのですが、日本人のユーザーはこういうものをフラグで表現することに慣れてないでしょうし、第一あまりにもわかりにくすぎる。地味すぎてはっきり言って「無視してください」と言ってるとしか思えない。ニコニコ動画みたいに【!】マークとか付ければ多少はインパクトが出るのに。
基本的にニコニコ動画で人気のあった作品のほとんどはYouTubeに転載されていますのでYouTubeで動画を見ても全く問題ないと思います。ただ、ニコニコ動画独特の文化を生み出した「字幕」という概念がYouTubeには存在しないため、空耳動画とかだとYouTubeでは伸びない可能性も出てきますが。


もしこのまま削除祭が本格的に始まったら、ニコニコ動画ではまずプレミアム会員が全滅しますね。MADとか消されたらプレミアムになってまで見る動画なんてないなんて言う人がほとんどですから。よってニコニコ動画の収入は激減する可能性が(スポンサー広告があるから皆無になることはないだろうけど)。
さらに一般でも視聴者が減ることは免れない。ニコニコ動画を見る人が減るのは避けられないでしょうね。いろんなブクマ見る限りだと、「ニコニコからMADを取ったら、残るのは自演とミク動画のみ」らしいですから。
そしてこの削除祭をきっかけに削除された動画を求めてYouTubeを見る人が必然的に増える。結果的には時代がニコ動からYouTubeへ移転するといった具合でしょうか。
しかし、先ほども述べたとおり、YouTube唯一の弱点は動画内のリアルタイムコメントがない、則ち字幕がない、ということですね。もしかしたらこれを機会に空耳という文化が消えてしまうのではないかと心配しています。まぁでもYouTubeで載っかってるのは作者側で字幕を作ってる場合があるからあまり文化に影響はないでしょうね。


まぁ長々と話してしまいましたが、早い話が「ニコ動\(^o^)/」ってことじゃね